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陽明門(太陽が明るく輝くことを意味する)
〜「日暮(ひぐ)らし門」ともいわれます〜
この門の彫刻や絵画(かいが)をよく見ていたら日の暮れるのも忘れるからです。由来(ゆらい)京都御所(きょうとごしょ)の中にある東の正門の名をいただいたといわれます。
 ほかに「勅額門(ちょくがくもん)」ともいわれます。
それは、唐破風(からはふ)の所に後水尾天皇(ごみずのおてんのう)の筆といわれる「東照大権現(とうしょうだいごんげん)」の額がさがっているからです。
 その上には鬼の面がついており、恐ろしい顔で下をにらんでいます。これは、この門内に悪魔をいれないようにと、鬼が見張って
いるのです。

陽 明 門

〜構造〜
入母屋(いりもや)四方唐破風(しほうからはふ)(中央が盛り上がり、両端(りょうたん)()り返った曲線が特徴)造りです。
面積33平方メートル(10坪程度)、費用約3億円、1坪平均3千万円といわれます。
高さ11.1メートル、正面の長さ7メートル、 奥行き4.4メートルです。
     〜いったいいくつの彫刻があるのでしょう〜
○508体
 人物42・霊獣194・鳥類71・植物159・昆虫7・水波17・雲18
 地紋(じもん)(一定の図形が繰り返される模様)とよばれる彫刻が柱や梁にあります。
○東照宮で3番目の彫刻の数です
 ちなみに第1位本社(本殿(ほんでん)(いし)()拝殿(はいでん))2468体
 第2位唐門611体

逆 柱

〜「魔除(まよけ)逆柱(さかさばしら)」〜

12本の柱には胡粉(ごふん)(貝殻をすりつぶしてつくった白色の顔料(がんりょう))が塗られ、グリ(もん)とよばれる地紋が彫られています。しかし、内側(うちがわ)の2本目だけが他の柱と逆に下向きになっています。これは、魔除けのためにわざわざ逆に彫ったといわれます。
 グリ紋は中国の漆工芸品(うるしこうげいひん)のデザインに多く見られ、一見(いっけん)(けもの)の顔を想像させ、これ自体にも 魔除けの意味があるといわれます。

<こんな説もあります>
建物は完成した瞬間(しゅんかん)から崩壊(ほうかい)が始まります。それなら、仕残(しのこ)しして完成させなければ、崩壊しません。しかし、実際仕残しがあっては困ります。そこで、1か所だけ他と異なるようにしたのではないかという説です。

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