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境内
(
けいだい
)
の
灯籠
(
とうろう
)
灯籠というのは、昔の
照明
(
しょうめい
)
器具
(
きぐ
)
のことです。お寺や神社にはどこにでも見られるものですが、
一般
(
いっぱん
)
に、これらは他から
奉納
(
ほうのう
)
されたものです。奉納された灯籠からは、人々が
寺社
(
じしゃ
)
の
神仏
(
しんぶつ
)
を
敬
(
うやま
)
う気持ちが読み取れます。
陽明
(
ようめい
)
門
(
もん
)
前
石段
(
いしだん
)
下
三神庫
(
さんじんこ
)
前
東照宮には123
基
(
き
)
の灯籠があります。このうち約120基は
諸大名
(
しょだいみょう
)
からの奉納品です。
特
(
とく
)
に
御鎮座
(
ごちんざ
)
の年の
元
(
げん
)
和
(
な
)
3年(1617年)には48名の大名らが、合計71基を奉納しています。
将軍家
(
しょうぐんけ
)
への
忠誠心
(
ちゅうせいしん
)
を見せようと
競
(
きそ
)
って奉納したことが
想像
(
そうぞう
)
されます。
灯籠の
材質
(
ざいしつ
)
は、石でできているものがほとんどですが、
銅製
(
どうせい
)
のものもいくつか見られます。中でも一番
珍
(
めずら
)
しいのは
鉄
(
てつ
)
製のもので、2基だけです。これは
仙台
(
せんだい
)
藩主
(
はんしゅ
)
の
伊達
(
だて
)
政宗
(
まさむね
)
が奉納したもので、
俗
(
ぞく
)
に「
南蛮
(
なんばん
)
鉄灯籠」と
呼
(
よ
)
ばれており、ポルトガルから
輸入
(
ゆにゅう
)
した鉄材で
造
(
つく
)
られたと
語
(
かた
)
り
伝
(
つた
)
えられています。
陽明門前大石段下