県の役人が立ち会って、建物だけでなく彫刻や祭礼()の道具などまで、神社のものか寺のものかを調べました。その結果、二荒山神社境内()と東照宮()境内とされた地域から、三仏堂、相輪塔()、鐘楼()、本地堂()、五重塔()、護摩堂()、経蔵()などを、輪王寺(当時、満願寺())へ移すよう命じられました。しかし、輪王寺は寺の所有地を大幅()にけずられたうえ、本坊()が火災で焼()けてしまったり、諸大名()に貸()していたお金が返してもらえなくなったりしたため、移転の費用()が用意できず、二度にわたって延期()を願い出ました。
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